[ひとり言] お盆に想う

歩行者用の青信号が点滅するのを見て横断歩道を渡るのをやめた杖を使っているおばあちゃんがいた

「おばあちゃん、ここ渡るの?」

「ええ・・・」

「私もわたるから、一緒に渡ろう」

そういった時、ぱぁっと明るい表情になったおばあちゃん

 

街で杖を使ってのろのろ歩いているおばあさんがいたら

お母さんだと思って優しくしてあげてね

 

生前、母が私に言った言葉

58歳でパーキンソン病を発症した母は、還暦のときには

杖がないと歩けなくなっていた。

まだ若く杖を使うことが恥ずかしくて外出も嫌うようになった。

ちょうど仕事が忙しかった私に遠慮しながらも

「来なくていい」とは言わなかった母

なぜこんな病気になってしまったんだろうという悔しさと

この先どうなるんだろうという不安に押しつぶされながら

介護のイライラから声が荒くなる父におびえながら

母は何を思っていたのか

徐々に動かなくなる自分とどう向き合っていたのか

痛みと闘いながら辛くてつらくて悲しいとき

「おっかさん・・・」と言いながら泣いていた母

 

夜中の2時半に目が覚めた

そして3時に父から電話があった

「お母さんが亡くなっちゃった」

母の死亡時刻は2時

65歳だった

あとで聞いたら弟も2時半ころ目が覚めたと言っていた

 

今日は迎え火

離れているけれど私のところにも顔を出してほしいなぁ

母がこの世を去って8年

 

もっと昔のことのような気がする

 

待ってるね、お母さん

目印は、外につるしてある行灯だよ

お父さんと一緒に来てね